2012年5月28日月曜日

【定例】プロダクトレビュー会を行いました



こんにちは!宮本です。


先週、マルチデバイスLab.の皆様にユーザビリティについての講演・ワークショップを行なっていただきました。その流れを汲んで、今回はより広い範囲からプロダクトレビューを行いました。

サポートデスクからの参加は、クリエイティブディレクター、アートディレクター、Webディレクター、フロントエンドエンジニアの方々。マルチデバイスLab.の方々にも参加していただきました。


各社の発表を見守るサポートデスクの皆様。一見、怖く見えますが、真剣なだけですw


「サービスの狙い・目的が、プロダクトに落とし込まれているか?」という観点で、
それぞれの専門領域の見地から、真剣な(時には辛辣で厳しい)意見が飛び交いました。




最初に説明を行った、frigg 池森さん


friggは既にサービスを開始しているので、運営していく中で浮き彫りになった課題について、議論を行いました。


「全く考えになかった意見を多数いただいて、参考になった。」と池森さん。




KOYONPLETE 田中さん


6月リリース予定の、iPhone向け乙女ゲームのモックを発表。
今回のレビュワーからの意見を参考に、今以上に素敵な世界観を築き上げてくれることでしょう。
気になる方は、ティザーサイトで今後の動向を要チェックです!




わっぜか 鎌ヶ迫さん


すでにWazekaDecoweeを展開していますが、今回レビューの対象にしたものは...残念ながらまだ秘密です。何がリリースされるのか、上の2つを使いながら、楽しみにお待ち下さい。




we-b 長部さん

we-bはまだサービスを展開していません。今回、初めて第三者からの評価を受けるということもあってか、少し緊張しているように見えました。


もちろん、どんなサービスがリリースされるのかはまだ秘密です。
Facebookページをチェックしていれば、最新情報が手に入るかも?




コールボード 大塚さん

各媒体でご紹介いただいている「Board」は、すでに発表しているとおり、6月中旬に、iPhone・Androidアプリのリリースと、PC版リニューアルを予定しています。


その、リニューアル後のモックを、今回レビューの対象にしました。6月中旬を、お楽しみに!




プロダクトレビューが終わったら、恒例の、ピザを片手に懇親会。
各社、リリースが少しずつ近づいていることもあってか、懇親会中もレビュワーとの議論が続いていました。


より良いサービスを提供するため、日々、頑張っております!
今後も各社の動向にご注目下さい!








セミナー情報
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5/28(月)19:00 第4回 ブレークスルーキャンプ by IMJ 主催セミナー


公式 ページ
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2012年5月22日火曜日

【セミナー開催しました】Y Combinator等、シリコンバレーでの資金調達の最新事情と日本ベンチャーへの意味合い

こんにちは。宮本です(そろそろ「運営事務局」、と言わなくておわかりいただけるでしょうか?)

今週5/14に、Anis Uzzaman氏を再度お招きして、「Y Combinator等、シリコンバレーでの資金調達の最新事情と日本ベンチャーへの意味合い」という題目で講演をしていただきました(第1回目の様子はコチラ



シリコンバレーの歴史を踏まえて、「何故シリコンバレーでは大きな成功者が現れ続けるのか?」
「何故シリコンバレーなのか?」をご説明頂きました。

(講演で使用した資料はページ最下部で紹介しています)



今回も会場は満員で、冷房をフル稼働させても汗ばむほど熱気にあふれていました。




ブレークスルーキャンプ by IMJ」Winterプログラムにて出資が決まった、株式会社we-bの眞子さん・長部さんの姿も。



「世界の起業の流れはどうなっているのか」「資金調達はどのようにすべきか」など、世界をまたにかけてご活躍されているAnis氏ならではのお話ばかり。

講演後の質疑応答も30~40分行われ、最後まで盛り上がりをみせていました。



今回も、講演で使用した資料をご共有します。

ただ、ブログでは書けないこと、資料だけでは伝わらないことも多いので、
ご興味がある方は、是非セミナーにご来場下さい!!


【講演資料】



次回セミナー情報
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5/28(月)19:00~ 第4回「ブレークスルーキャンプ by IMJ」主催セミナー


公式ページ
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2012年5月17日木曜日

【定例】ユーザビリティについて

こんにちは。「ブレークスルーキャンプ by IMJ」運営事務局 宮本です。

先週5/10の定例では、IMJマルチデバイスLab.の皆様にご協力いただき、
「ユーザビリティとはなんぞや?」という講義の後に、
実際に各社のプロダクトを用いて、認知的ウォークスルーテストを行いました。

今回も、定例の様子を少しだけご紹介。


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ちなみに、今回の定例の目的は「制作者自身でサービス・アプリのユーザビリティを向上する」です。

言うまでもなく、実際にサービスを評価するのはサービス制作者ではなくユーザーですが、
可能な限り、製作者がユーザーに近い評価を行えるようになることを目指しました。





「ユーザビリティとは何か?」
「ユーザビリティを評価する指標は?」
「どのように評価するのか?」

ひと通りご説明いただいた後、マルチデバイスLab.のメンバーが、講師として各社に入り、サービス・アプリの評価を行いました。




評価開始前に、サービスのターゲットユーザーについて確認をしているところです。

ここがあやふやになると、評価結果が適切なものになりません。
チーム全員で認識を合わせることが重要です。




評価する内容は「考えてみれば当たり前のことだよね」というものばかりですが、
改めて意識してみると、当たり前の事ができていない、と気付かされる事が多かったようです。



初めての経験で、最初は戸惑いながら評価している様子でしたが、
徐々にやりとりが活発になり「2時間では足りない!」という声も上がりました。




評価終了後は、各チームの週次報告。進捗状況や困っていることの報告・相談、ノウハウの共有を行います。

写真はwe-bによる進捗報告。現在、Rubyを扱える開発者を募集しているとのこと。
興味がある方は、株式会社we-bまでご連絡下さい。




最後はお決まり、ピザを片手に懇親会。参加者が多かったこともあり、今までで一番盛り上がっていました。

この流れを汲んで、本日5/17の定例では、サポートデスクメンバーによる、サービスのレビュー会を行います。


各社、サービスを全力でブラッシュアップしているところです。ローンチにご期待下さい!




セミナー情報
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5/28(月)19:00 第4回 ブレークスルーキャンプ by IMJ 主催セミナー


公式 ページ
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2012年5月11日金曜日

【寄稿:サービス紹介】日常にちょっとした楽しみを



こんにちは!「ブレークスルーキャンプ by IMJ」運営事務局 宮本です。

先日リリースを出した「frigg」を提供する、
株式会社フリッグ代表取締役社長 池森さんから、寄稿していただきました。

何のためにfriggをつくったのか。何故、friggでなければいけなかったのか。

池森さんの思いを書いていただきました。是非、ご覧下さい。


-----------------------------------------以下 池森さんからの寄稿-----------------------------------------------



こんにちは。株式会社フリッグの池森です。
弊社はfriggを運営しております。

「friggとはなんぞや?」、という方も多いと思いますので簡単に説明すると、
friggは、従来の検索型の婚活サイトと一線を画した、
相性マッチングを重視した非検索型の新しい婚活サイトです。



friggの大きな特徴は、既存婚活サイトの主な機能である検索機能を思い切って排除し、
その代わりに、1日に1人、相性の良い異性を必ず紹介することです。


具体的には、サービス登録の際に150の質問に答えてもらい、テイストグラフを作成します。
このテイストグラフを元に相性の良い異性を1日1人紹介する、というわけです。


なぜ検索機能を省いたのか。なぜ一日に一人紹介する仕様にしたのか。


簡単に説明すると、既存の婚活サイトには大きな問題点があり、
それを解決する方法を模索した上でこの形になったのです。

「大きな問題点とは何?」と思った方、是非friggのサイトをご覧ください。
実際にご利用いただけると、問題が解決されたことによる使いやすさ・楽しさを実感いただけると思います。

貴方の日常にちょっとした楽しさ」を提供出来れば幸いです。


さて、このfrigg、どのような経緯から、何を目的に作ったのか。
それは、私池森の長年の婚活が一向に功を奏さなかったことがきっかけです。

既存の婚活がダメならば、自分自身のため、そして社会問題解決のためにも
新しい魅力的な場を作ったら良いのではないか!という強い意志のもとにfriggを作りました。

解決したい問題は未婚化、晩婚化、そして自分の結婚問題です!
この問題を解決して、日本(と自分)を元気づけちゃおうと企んでいます。



今回、ブレークスルーキャンプ by IMJに参加したきっかけは、
昨年のブレークスルーキャンプに来賓として招かれたことです。

参加者の勢いや熱意に刺激され、こんなに日本を変えたいという力があることに勇気づけられ、自分もこの中に入りたいと強く思い応募しました。

そして、IMJによる厳しい審査を通過し、3月末に無事調印式を終え、今に至っています。



今後の目標はずばり、
friggという新しい切り口で、結婚という概念にブレークスルーを起こしたい!」です。

昨今のように、結婚をしない幸せや選択が増えるのではなく、結婚ということに対して改めて価値を見出し、前向きに捉えてもらえるようになれればと思っています。

その変化の一因にfriggがあれば、それは何よりも素敵なことです。


敢為邁往、がんばっていきますのでよろしくおねがいします。

株式会社フリッグ代表 池森 裕毅
http://frigg.lv/



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2012年5月10日木曜日

【セミナー開催しました】リーンスタートアップの企画検討・起業準備


こんにちは!「ブレークスルーキャンプ by IMJ」運営事務局 宮本です。

GW直前の4/27(金)、「リーンスタートアップの企画検討・起業準備」と題して、
第2回「ブレークスルーキャンプ by IMJ」主催セミナーを開催しました。


金曜日の遅い時間にも関わらず、多くの方にご参加頂き、
本当にありがとう御座いました!


今回は有料セミナーのため、Ustreamでの中継で、
会場に来られない方に見ていただくことができませんでした。すいません m(_ _)m

ですが、折角なのでほんの少しだけ、セミナーの内容を公開します!



◆企画検討について

どのように着想すべきか。



◆Thinking Time

短時間で多くの企画案を出す、というプログラムです。
この後、それぞれの企画案を、各自で評価して頂きました。



◆サービスの転換

当初考えていた計画通りにことが運ぶことはほとんどない。
そのときにサービスの方向転換をできることが大事。

講演の中ではGoogleに買収される前のYouTubeを例に上げていました。
最近だとPathがピボットして成功した好例でしょうか。




◆成功する創業者の資質

とにかく熱意、痛い意見に耳を傾けるを聞く謙虚さ・素直さ。
そして切り替えの早さ。





最後に「ブレークスルーキャンプ by IMJ」の選考基準について



まずはメンバーの人間性(さきほど説明したとおり!)、そして実装力が大事。
企画・ビジネスモデルは我々サポートメンバーが一緒に考えていきます。

「これ、いいかも!」というアイディアと、熱意があれば十分です。是非ご応募下さい!


※ブレークスルーキャンプ by IMJへの応募フォームはこちら




終了後は、恒例の、ピザを片手に懇親会。
会場の換気機能が間に合わないほど熱気ムンムンに盛り上がりました。

皆さん、積極的に自身のビジネスモデルの紹介・議論を行なっていました。
今回のセミナー参加で横の関係が広がり、ステップアップや協業につながれば幸いです。


ブレークスルーキャンプ by IMJでは、スタートアップへの出資・事業支援だけではなく、
今後もセミナーなどを通じて、起業に関する情報の発信を行っていきます。


次回は5/14(月)、好評のためご来場いただけなかった方が多かった、
Anis Uzzaman(アニス・ウザマン)氏による講演を再度開催します。

詳細は下記のリンクからご覧ください。


第3回「ブレークスルーキャンプ by IMJ」主催セミナー
Y Combinator等、シリコンバレーでの資金調達の最新事情と日本ベンチャーへの意味合い



たくさんのご応募お待ちしております!



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2012年5月8日火曜日

【参加報告:大塚さん】Entrepreneurship Bootcamp 2012に参加して


こんにちは!「ブレークスルーキャンプ by IMJ」運営事務局 宮本です。

先日、スタンフォード大学で行われた Entrepreneurship Bootcamp(以下、E-Bootcamp)
IMJインベストメントパートナーズではこの取り組みをスポンサードし、多くの方々から選抜された、早稲田大学 オリィ研究所の吉藤健太朗さん、東京大学都市工学科4年(休学中)で株式会社コールボードCEOの大塚淳史さんのお二人に、日本代表としてご参加頂きました。

昨日は吉藤さんからのご報告で、本日は大塚さんからの報告です。
ご覧ください。




-----------------------------------------以下 大塚さんからの寄稿-----------------------------------------------



Stanford E-bootcampで世界を知る



◆Stanford E-bootcampとは

4月10日から15日まで、米国スタンフォード大学でE-bootcampが開催された。

E-bootcampとは優秀なビジネスプランの発掘やネットワークの構築を主な目的とした、スタンフォード大学で行われるプログラムで、毎年セコイア・キャピタルといったシリコンバレーのVCと全米の優秀な学生起業家が一同に集まり短期間で盛んな交流が行われる。

今年からは米国だけでなく世界各国からも優秀な起業家を集めて開催することが決まり、スタンフォード生20名、その他米国の起業家50名、世界から30名、計100名の起業家がスタンフォード大学に集結した。


自分はBoardというFacebookやTwitter、Pinterestなど全てのソーシャルメディアを統合して人々を興味によって繋げるサービスのCEOとして、日本代表2名のうちの1人に選ばれて参加してきた。




◆世界各国の起業アイディア

E-bootcamp2012を通して世界中の起業家と交流して様々なアイディアや戦略に触れることが出来たので、幾つか紹介したい。


①スリランカの起業家

彼は10歳の時に起業し、現在は茶と天然ゴムの輸出業を営んでいる。
スリランカの起業家賞を総なめにしている生粋の起業家だ。
ファックが口癖の生意気だけど憎めない少年である。

カメラを渡したときに勝手に自撮りしていた写真


②フランスの起業家

元情熱的なミュージシャン。
ある時、路上ライブをオンライン化出来ないかと閃き、音楽家が自分の演奏をリアルタイムで聴いてもらえるプラットフォームを開発した。
いつもけだるそうに煙草を吸っている時間にルーズな人だが、移動をよく共にしていたので仲良くなった。                                      

ツーショット写真の切り抜きから


③ナイジェリアの起業家

彼はGoogleとGoldman Sachsの2企業からオファーを受けている優秀な起業家で、教育分野で2つの会社を起こし現在2社のCEOとして活躍している。

生徒と教師、学校が気軽に意見交換出来るプラットフォームと、アフリカで教育を受けられない子供に無償でオライン教育を提供するサイトを運営していた。

「人と人を繋げる」という共通の興味と共通の野心によってすぐに仲良くなれた。
彼はFacebookでは、Myspaceで聴いている音楽を垂れ流しまくっているので、音楽の趣味も割りと合うことも判明。

背が高く、スーツが良く似合う


④米国ハーバード・ビジネススクールの起業家

「既存の出会い系はクソ」という衝撃的な言葉でプレゼンを始める彼女に自分は衝撃を受けた(笑)
大学院生専用の6人合コンセッティングサイトを運営していて、「何より自分達自身が切実な顧客だから何が求められているか誰よりも熟知している」という言葉も衝撃的だった。

ショッピングな起業家だった

他にも、インド、アルゼンチン、ノルウェー、シンガポール、ドイツなど世界中の刺激的な起業家の話を聞き、感じたトレンドの1つは「友人以外の人と人のマッチング」である。

既に述べたもの以外のアイディアとして、ギリシャの農家と消費者を繋ぐサービス、シンガポールのユーザー同士の物々交換サイト、なども印象的だった。




◆E-bootcamp2012で得た5つの発見

今回参加したE-bootcamp2012でスタンフォード生や世界中の起業家と交流し、
様々な衝撃的な気付きを得ることが出来た。


1.アプリで一発当てようと考えている人が多いか?→そんなのリスキー過ぎる

「スマホのアプリが流行るかどうかなんて完全に水物でゲームと一緒。超ローテクなInstagramなんてマグレだしそれよりも攻めるなら圧倒的な専門知識や技術力で勝負出来る分野で攻めたい。例えばセキュリティとか。」

というアンの話は過激かもしれないが、今やスマートフォンのアプリは誰もが手軽に作って公開出来る時代で、アプリ制作会社が乱立しているので、もうその時点で差別化が難しい。

スマホアプリは激戦区であるということは認識しておいた方が良い。

同じ部屋で暮らしていたスタンフォード生、アン

しかし技術力やデザイン力が生かせてないアプリもまた乱立しているので逆にチャンス、という見方をしている人も、勿論いる。



2. Facebookはいずれ廃れるか?→今や完全にインフラ

アメリカのFBの浸透具合、使いこなしレベルは半端ではない。何かあると直ぐにグループ立ち上げて状況をシェア、連絡、チャット。

並んでいる時も皆FB見ているしニュースもお得情報も全部 FBからだし、
インターネット=FBってくらい浸透している。

一部で騒がれているソーシャル疲れなんて、時代の大きな流れの一時的でしかも非常に小さな反動でしかないし、次世代に来るものはソーシャルを殺すのではなく生かしたものであるし、水道や電気が廃れないように、もはや社会基盤と化したFacebookも廃れることはないと確信した。





3. 勉強への意欲が全然違うか?→そうでもない。ただし言語習得欲は異常。

宗教、文学、政府、生命科学、量子力学、等あらゆる分野の本を読んで広範囲の知識の習得に励んでいるのは日本の学生と大して変わらないが、唯一明らかに違うのは言語習得への異常な意欲である。

スタンフォード大学では3カ国語話せて当たり前、その先からが自慢になると言うから驚いた。英語を話せると凄いとなる日本とは明らかな違いで、ここが日本のグローバル化の鍵かもしれないと考えた。

世界トップクラスの人材になる為には複数言語習得が必須な様だ。



4. 日本はコネ社会で米国は実力主義か?→米国こそが真のネットワーク社会の学歴主義

渡米前、日本はコネの威力が凄い社会であるのに対して、米国は大リーグの様な完全に実力主義の社会なのではないかと思っていたが、全く違った。

米国こそが真のネットワーク社会であり、コネ(彼らはコネクションではなくネットワークと呼ぶ)は成功の必須要素だと捉えられている。以下、少しの例を挙げる。


・スタンフォード大学に入るとネットワークが勝手に手に入るので会いたい人にはだいたい会える。(寮生の発言)
・ネットワーキングという名の交流パーティがある。 
・シリコンバレーのベンチャー企業には「コネ作り」の役割の人がいる。彼らはたいていスタンフォード生など高学歴のアルバイトで、主に飲み会で会社を売り込みいつの日か役立つであろうネットワークを前もって構築することを仕事としている。 
・ネットワークや学歴が大きな差となる。能力がある、努力するのは当たり前(寮生の発言) 
・日本人は人間関係で物事を成し遂げるのが下手。だから外交も弱い(寮生の発言)


更に彼らは成功は自分のお陰ではなくそのネットワークのお陰だと、心の底から感謝している。

だからこそ彼らは自分を支えてくれた社会に対して積極的に寄付をするのだと分析した。


翻って日本では「大学で人生決まるのはおかしい」「東大に入ったからって」という発想を誰もが持っているので、日本は米国よりも実力主義で逆転の起こりやすい社会なんじゃないかと感じた。



5. 世界を狙うなら米国で起業すべきか→日本の学生は日本がベスト

起業家とVCがいれば起業は成り立つし、今日本では急速にVCの体制が整ってきているので、日本人は既にいくらかの人脈基盤のある日本で起業するのが一番良いと考える。

米国で起業するなら、既に米国にネットワークがあるか、スタンフォードなどの一流大学に留学しないと、刺激くらいしかメリットが得られないだろう。

そしてMicrosoft、Apple、Google、Facebookに続く存在は、Y Combinatorなどの起業学校が乱立する米国からではなく、いよいよ起業家精神溢れる起業家の多い米国以外の国から現れるだろう。いつの時代も革命的な存在は予想外の場所から彗星の如く現れるのだから。



◆自分の意見

「Think globally, Act locally」 「左手には夢を、右手には職を」


長期的な野望と目の前の課題のバランスが大事だ。夢のない人は魅力に欠けるし、夢しかない人は頼りに欠ける。日本には夢だけで無策無謀な人と、夢もやりたい事もない人の両極端が多い気がする。

自分は割と根拠のない野望を根拠もなく追いかける前者の方だが、今回参加したE-bootcampで様々な現実を見たことで、一つ成長することが出来た。

より目の前の課題、地道な行動、日々の人々との出会いを重要視する様になったのだ。



「Think globally, Act locally」


この言葉を最後まで読んでくれた方には送りたい。




2012年5月7日月曜日

【参加報告:吉藤さん】Entrepreneurship Bootcamp 2012に参加して

こんにちは!「ブレークスルーキャンプ by IMJ」運営事務局 宮本です。


先日、スタンフォード大学で行われた Entrepreneurship Bootcamp(以下、E-Bootcamp 
IMJインベストメントパートナーズではこの取り組みをスポンサードし、多くの方々から選抜された、早稲田大学 オリィ研究所の吉藤健太朗さん、東京大学都市工学科4年(休学中)で株式会社コールボードCEOの大塚淳史さんのお二人に、日本代表としてご参加頂きました。

今日、明日の2日間、お二人の参加報告をこのブログで報告します!
今日は吉藤さんからの参加報告です。ご覧ください。




---------------------------------以下 吉藤さんからの寄稿---------------------------------------

◆はじめに

E-Bootcampとは、米国スタンフォード大学の起業学生団体が主催し、有名VCでありシリコンバレーに拠点を構えるセコイアキャピタルがメインスポンサーを務め運営されるイベントだ。
各国から選抜されたビジネスプランを持つ学生をシリコンバレーの中心にあるスタンフォード大学に集わせ、シリコンバレーのツアーの他、専門家の助言や、参加者同士の意見交換によりビジネスプランのブラッシュアップを行う。 


第4回目となる今年4月に開催されたE-bootCamp 2012ではスタンフォード大学から20名、米国国内から50名、国外から30名の計100名の枠が設けられた。

起業のため準備を行なっていた私は「ブレークスルーキャンプ by IMJ」に選出され、4月10日から15日までスタンフォードの大学内で開催されたE-Bootcamp 2012に、日本代表として参加する事ができた。



◆我々のプロジェクト「OriHime」について

先に、私自身の自己紹介と、スタンフォードで紹介したプロジェクトについて説明したい。
我々のチーム、オリィ研究所は早稲田大学のインキュベーションセンターに籍を置くベンチャー起業の卵である。未だ研究開発段階であり法人登記は行なっていない。我々の制作している「OriHime」は対孤独用コミュニケーションデバイスと呼んでいる福祉機器だ。



私吉藤は、小学校から中学時代にかけての3年間半の間、ストレスと療養でほぼ学校に通う事が出来なかった経験がある。両親は共働きで家に居ない事も多く、毎日の多くは自室で独りで過ごしていた。
身体的にも精神的にも不安定な状況下の「孤独感」は更に状況を悪化させ、笑い方や日本語を忘れかけた事もあった。学校行事に参加できず、友達とも遊べず、居場所がなく、皆が私の事を忘れるのではないかという恐怖に苛まれた。


この孤独という問題は私に限った事ではない。


2012年現在、病気が理由で学校に通えていない子どもの数は文科省調べによると全国6万5千人に及ぶ。プロジェクトのパートナー結城も、高校時代に半年間入院している。
また子どもだけではなく、日本は現在“超高齢者社会”と言われ65歳以上の人口は日本人口の約25%を占めるが、その中で家族と離れ独り暮らしをする高齢者も増加し、認知症、孤独死など独居老人問題と呼ばれ社会問題となっている。
ますます少子高齢化が進む中で、介護師や家族にとっても大きな負担となっている現状だ。

私はボランティア活動を通して実感した上記の現状と、過去の実体験を通し、数年前からこの問題の解決に取り組んでいる。



3年前、私は過去の自分が最も欲しかった発想を元に、対孤独用コミュニケーションデバイスを開発した。


身長40cmの人型2足歩行ロボットであり、独自の工夫により様々なポーズによる感情表現が安定して可能である。その自由な動きだけでも、youtubeで世界で約4万回再生されている。


  

しかしこれは、人工知能で動くロボットではない。内部にカメラとスピーカー、マイクを内蔵し、身体が不自由あるいは入院や療養中で部屋から出ることができない人が、遠くに住む家族や友人と“共に居られる、一緒に何かができる“事を目的とした”分身ロボット“だ。


実験では、これを遠くに住む私の知人が遠隔操作し、食事の席に参加した。私の知人はまるで実際に参加できたように感じ、またロボットを囲む周りの人間も、そこに操縦者がいるような感覚になったという実験結果が得られた。

私はこのロボットを、完成時期が7月だった事もあり、七夕伝説の会いたい人に会いたいという願いを込めて「OriHime」と命名した。


食事の席での実験

1年半前、大学で経営学を専攻しており、また入院経験のある結城と共により多くの人に使ってもらうためのプロジェクトを開始した。
制御が難しく未だ扱い辛い人型から、操作が簡単で安価である最低限の機能を持つ小型バージョン「OriHime-mini」を新たに開発し、それを10台用意し、大学の研究機関や老人ホーム、病院で使っていただいた。


OriHime-mini


いくつかの病院などから是非欲しいという声をいただき、国内のビジネスコンテストなどで賞を受け、製品化しようと販売準備を行なっていたところ、「ブレークスルーキャンプ  by IMJ」の運営統括赤羽雄二さんと出会い、今回のスタンフォードE-Bootcampへの応募を勧められることとなった。

海外経験もほとんど無く、英語も得意でない私だったが、赤羽さんや結城らの強い勧めもあり参加を決めた。



◆E-Bootcamp2012の様子

E-Bootcampが始まる5日前の4月5日にカリフォルニア州に到着した。

今回のE-Bootcampの参加はOriHimeの大きな実験の機会でもあった。日本に居る仲間とイギリスに留学中の結城とで私のバックアップチームを作り、私が持つOriHime-miniデモ機でイベントに遠隔参加し、ビジネスプランブラッシュアップのサポートや、参加者とのコミュニケーション、専門用語の通訳などを行う。そのための準備をサンディエゴに住む友人の家で5日かけて行なった。


OriHimeを抱く結城


10日、パロアルトへ移動し、スタンフォード大学にてエントリーを行なった。
参加者の宿泊先は2人部屋の学生寮の部屋の真ん中にマットを敷いて間借りする形だ。運営委員が依頼したという。


10日は受付だけだったので大学の学生達と交流を深め、遠隔操作されたOriHimeを見せてコンセプトを説明し、反応、意見を伺った。


イベント期間中、OriHimeを毎日操作していたのはロンドン大学に留学中の結城である。結城は特別に用意した犬型のOriHimeの姿で交流会などの場に参加し、参加者らと交流した。


寮に到着してさっそく、寮の学生に犬姿の結城を紹介した。多くの学生は驚いて喜んでくれたが、コンセプトを話すと感動した一人の学生が他の学生や食堂にいた教授に私を紹介してくれ、一日目にして多くの人にプレゼンをする事ができた。


スタンフォードの学生寮


他のテレビ電話などと何が違うのか、将来的にこんな会社とのコラボが出来るなど、初対面の人が感想だけでなく、一緒に悩んで考え、意見を出してくれたのは日本では無かった事だ。また、軍事産業に使えると何人の人に言われたのも日本との違いだ。



11日はシリコンバレー観光ツアーだった。朝7時集合と確認のメールまで送ってきておいて、その時間丁度に行ったら誰も居ないのはお約束だ。雨の中30分待っていたら少々体調を崩してしまった。

各国の参加者らとバスに乗って自己紹介をしながらサンフランシスコへ移動、そこから徐々に南下しながら、会社を見学して回った。


移動中のバス車内




経営者の話を聞かせてもらえる会社もあり、専門的な英語は聞き取ることができなかったしここでOriHimeは使えないので結城の通訳も頼めなかったが、経営者の一人が投資家の協力を得るため、優秀な仲間を引き込むために必要な事として重要な事は?という問いに、

Passion is very importantThey are compelling! They believe and the other people to believe.
(情熱は非常に重要だ。彼らは、なにか人にさせる力がある。彼らは(自分たちのアイディアを)信じていて、周りの人間にも信じさせる力がある。)



と力強く言い切ったのが印象的だった。



Intelでは歴史ミュージアムを見て回った。世界各国から集まった学生らも私も興味津々だ。帰りのバスの中では意見交換していたのが静かになり、各々考えに耽っていた。


Intel歴史ミュージアム


Intel歴史ミュージアム



12日はキックオフバンケットだ。シリコンバレーツアーは国外参加者だけの特典で、国内の参加者はこの日からスタートである。

大きなホールに全参加者が集まり、ランダムにテーブルに座って食事をしながらビジネスプランの意見交換を行う。隣に座ったベトナムの参加者の女性が我々のプロジェクトに興味を示し、アイディアについて語り合った。


国によってはまったく家族の下に帰れない人もおり、孤独という問題は別に日本が特別というわけではなく世界共通の問題であると実感した。

周りでは様々な参加者が、手を広げ、または立ち上がってディスカッションを行なっていた。負けじとOriHimeも取り出し、テーブルの上でロボットが動くショーを行なった。


難しい英語が通じなくても興味を引くことが出来れば詳しく聞いてくれて、他の参加者を呼んでくれる。あとは事前に作っていった英語版のチラシと、OriHimeの姿をした結城の説明で伝える事ができた。



ただパーティー用にもう少し音量の出るスピーカーと良いマイクを用意する必要があるかもしれないと感じた。

その後、E-Bootcampのスポンサーでありシリコンバレーでも屈指の有名VCであるセコイアキャピタルのDouglas Leone氏の講演があった。


どうして人がそれを欲しいと思うのか説明できるか?どのように世界を変えるのか?


この言葉が私を一晩考えさせ続けた。深夜まで、OriHimeで日本とイギリスの仲間らとビジネスプランについて語り合った。

学生寮の間借りでは部屋で作業ができないので、主に私たちはラウンジのソファーで作業を行なっていた。


OriHimeがソファーで動いているとやはり目立ち、女寮生が3名集まってきて、そのまま結城を含めた4人で雑談を行う事が出来た。始めはOriHimeに人が注目し、1対3の形になるのだが、自然と普通の人間の会話と同じ四角系になるのは日本だけではない。


作業を行なっていたソファー

13日は、朝からコロラド出身の参加者と朝食を食べ、その後は一日中様々なKeynoteを受けた。中でも印象に残っている言葉を挙げたい


Keynoteの様子

it is important to know how to bring the product to the market and start learning from the customers. 
(どのように商品を顧客の手まで持っていくかが重要だ。そして、それができたら使ってもらって顧客からいろいろ学ぶのだ)



The developer should be close to the customer, should be “the customer”.
(開発者は顧客に近くの存在であるべきだ。開発者は「顧客そのもの」であるべきだ)



The important thing is willingness to solve the problem by your self
(重要なことは、君自身がその問題を解きたいと思うことだ)



私の本分はエンジニアである。工業高校を出て、高専で情報を学び、大学の機械工学を専攻し、過去の困っていた自分にとって本当に欲しいものを考え、デザインしてきた。




このE-Bootcampでベンチャーに大切なスピード感、より多くの人に使ってもらえる提供方法、投資家の事などベンチャー起業について考えさせられた事は多かったが、ビジネスと私の行なってきたものづくりへの考え方と同じである事は自信となった。

私のロボットのデザインを見て仲間に加わって欲しいと言ってきた環境ビジネスのプロジェクトがあったが、私にそのニーズと問題は実感したことがなく解らない。



その夜に開かれたMixerイベントではE-Bootcampの参加者、スタンフォードの学生だけでなく、シリコンバレー中の学生やビジネスを持っている人が参加し、ビジネスだけでなくお互いの文化などについて語り合っていた。


Mixerイベントの様子

私も得意の折紙を披露したところ、周囲に十数人が集まり、そこからOriHimeの話につなげ、ショーとしてのプレゼンを行った。折紙がよい掴みになり、普通に挨拶しているだけでは会えない数の人と会うことが出来た。その夜、寮に戻ってからはプレゼンの掴みを改良した。



◆ブレゼンテーションの日

14日と15日はプレゼンの日だ。参加者が部屋に別れメンバーを変えて2度プレゼンをし、その中から優れた人が最終日15日に開催されるFinal Pitchへの出場権を得られる。

プレゼンは日本でも何度も行なっていたが、このE-Bootcampに参加した事で感じ考えた事や反応の良かった伝え方を次々にビジネスプランに含めると15分でも収まらない内容になった。


そこから5分に収めるため、寮のラウンジで毎日仲間と情報を共有し、日本にいる仲間が徹夜でスライドを制作し、イギリスの仲間もまた徹夜でExecutive summaryを修正し続けた。

その甲斐あって、本番のプレゼンでは2台のOriHime-miniを動作させ、遠隔でオーディエンスの動きに反応させるデモを行ない、結城もイギリスからプレゼンに参加して話し、コンセプトを説明するとプレゼン最中に拍手喝采を受けることが出来た。



残念ながら、その深夜に配信されたFinal Pitch通過リストに私の名が入ることは無かった。


毎日が刺激的な経験の連続で、その刺激を自分たちのプランに落とし込み、プレゼンにする速度が必要な中、やはり英語力で他に大きく劣っていた事は認めざるを得ず悔しいところだ。


審査員からは販売戦略がまだ甘いが着眼点やビジョンは良く、とても面白いアイディアであるので是非続けて欲しいと言われた。

最終日に行われたFinal Pitchは、スタンフォード大学が綺麗に見渡せるホールで、皆でハンバーガーを食べながら行われた。コンテストというよりも文化祭のショーといった方がしっくり来る。


実際、ファイナリストは真剣だが厳かな雰囲気はなく、まるでライブの演奏者のような自信に満ち溢れたプレゼンテーションだった。


面白いウェブページを効率的に見つけられるシステム、オンラインライブラリ、ゲーム分析の会社、iPhoneアプリなどソフトウェアに特化したものが多い中、開発途上国での安全かつ大量の水の確保といったもの、牛の成長に関するもの、チュニジアなどのローカルな地域でのオンラインデートシステムの発達というバージョンもあり、文化、デモグラフィーの違いを感じられた。


参加者との記念撮影 (左が私)


E-Bootcampで出会った多くの参加者のプロジェクト、シリコンバレーで見学した会社に共通し、改めて実感させられるのは、まずそれぞれの地域、国に収まらず世界中を市場として視野に入れている事だ。


国内で完結するビジネスはもはやベンチャーとして通用せず、良いものを安く作るのではなく人が本当に必要とするサービスを、まったく新たな生き方の提供の可能性を提示できるベンチャーが世の中に求められている。


それは日本が得意とした良いものを追求する従来のものづくりではなく、人の暮らしを変化させ世界をより素晴らしいものへと昇華させる次世代ものづくりへの移行と言える。
人が活動するプラットフォームを提供するためのハードを含めたサービスを、私たちは世界に対し創っていかなくてはならない。


我々のOriHimeを中心とするビジネスプランもそのモデルと目標を大きく変更、修正する事が出来た。今後はまだ詳しく言えないが、世界中の身体が不自由な人の夢を応援するサービスを展開していくつもりだ。


最後に、E-Bootcamp2012への参加という貴重な機会をいただきました、株式会社IMJインベストメントパートナーズ、ならびに赤羽雄二様に、深く御礼申し上げます。







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